津軽百年食堂

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見たのはしばらく前なのだが、弘前桜まつりも始まったようなので。
オリエンタルラジオの二人が主演、福田沙紀がヒロインと、ちょっと若者受けをねらっているのかな?と思ったのだけれど、わりと楽しく見られた。
ストーリは、東京でバルーンアーティストをしている、弘前で百年近く続く食堂の4代目がその食堂を継ぐ話しなのだが、その食堂の初代(中田)が結婚して食堂を開くまでの話やら、ヒロインの不倫やら、ヒロインの母親の恋やら、が並行して展開される、恋愛と絆の映画になっていた。
正直、ストーリーは予定調和なファンタジーなのだけれど、伏線が幾つも貼られていて、ホロリとさせられるところも随所にある。
チャラ男キャラのオリラジの藤森も、そのキャラ故に逆に真剣に店を継ごうとする姿にギャップがあってよかったし、中田の津軽弁も演技もわるくなかった。食堂の三代目の伊武雅刀のだめカンタービレに続き、食堂のオヤジ役がハマりすぎている。
そして、なにより、良く知っている弘前城弘前の街並みが美しく撮られていたし、主要登場人物が私の高校の後輩という設定も(ちょっと違和感を感じつつも)、桜まつりのワールドオートバイサーカスを登場させるなど、シブいところを抑えていたのも、楽しく見れた理由だろう。

映画の中の弘前はとても良いところのように描かれていたけれど、その桜の季節の前には厳しい冬があるんだよなぁ、などと思いながら映画館を後にした。「ふるさとは遠くにありて思ふもの」だなぁ、と。