麺屋海神@池袋

先週妻と池袋のはなまるうどんに行った帰りに、同じビルで見掛けたのがこの店。店の前にあったチラシによるとラーメン王石神秀幸氏プロデュースで開店したばかりとのこと。その時は、まんまるはなまるがいまいちだったので、「この店にすればよかったね。」と言ってたので、早速二人でチャレンジ。店は先客が4-5人しかいなくて、かなり空いていたけど、待ってるうちに、取材と称するカップル(?)があらわれたりはした。
さて、肝心のラーメンだが、現在はあら炊きそば800円(塩)のみ。魚のアラで出汁をとった澄みきった滋味深い塩スープに、細めの麺、トッピングは海老団子と鶏団子と少々カワっている。更に山椒などで香り付けされた焼きおにぎりが付く。これは最後にスープに入れて食べるそうだ。これだけでも十分美味く個性的なのだが、なによりすばらしいのはその香りのアレンジだ。フレンチレストランでは、時々、複数のハーブを使い、味だけではなく、香りのアンサンブルをも演出したの料理に出くわすことがあるが、この一杯もそうだ。焼いて臭みを抜いたたアラのやさしい魚の香りに、トッピングされたミョウガ、ネギ、ショウガ、青シソ、赤トウガラシといった和の香草が複雑に絡む。それらの口に入れた時の微妙な割合の違いで、一口一口香りと味が微妙に変化する。麺も特にカンスイ臭を感じることもなく、シャッキリした触感がこれらの香りと味に自然に溶け込む。実に繊細で上品な味わいだ。
正直、プロの作り手ではない石神氏プロデュースということで、あまり期待していなかったのだが、石神氏らしいトレンドをしっかり押さえて上で、基本的な部分もしっかりした、非常に美味しいラーメンだった。妻もかなり気に入ったようだ。また来たい、今後登場する予定の他の味も試したい、という。できれば、このまま空き続けて欲しいものだ。(無理だろうなぁ。)